「小中学生の夏休み廃止」という衝撃的なニュースが駆け巡り、瞬く間にSNS上で注目を集めています。
夏休み廃止は本当か?そもそもなぜそのような話題になっているのか?廃止になるのはいつからどこ・何県か気になりますよね。
また、高校生の夏休みはどうなるのか、すごく気になりますよね。
「夏休み廃止」はデマ情報です!具体的な議論は何も行われていませんので、デマを拡散しないよう気を付けましょう。
そこで今回は、夏休み廃止について以下の点でまとめました。
この記事を読んでわかること
子どもの頃たくさん楽しい思い出ができた夏休み・・・なくなるなんてかわいそう!
そもそも廃止なんて本当なの?なぜそんな話題になってるの?
夏休み廃止は本当か?
結論:夏休みは廃止になりません!
大丈夫です!いったん落ち着きましょう。
現時点では何も議論すらされておらず、「夏休み廃止」というワードが独り歩きしている状態です。
夏休み廃止は誰が決めた?
結論:夏休みは廃止になりません!なので、誰も何も決めてません!
夏休み廃止は本当か?岸田総理の発言って本当?
結論から言うと
小中学生の夏休みは廃止になりません。
岸田総理もこの件について何も発言しておらず、「岸田総理が提言した」という謎のデマも流れている条項です。
決してデマに踊らされないようにしましょう!
じゃあなぜそんなデマ情報が拡散されているの?
それには理由がきちんとあるよ。詳しく説明するね!
夏休み廃止と言われる理由はなぜ?
その理由は・・・
2024年6月26日に認定NPO法人『キッズドア』が困窮世帯を対象に行ったアンケート結果を公表し、厚生労働省へ緊急提言を行ったことがきっかけです。
そのアンケート結果というのが小中学生の子どもを持つ困窮世帯の計60%が子どもの夏休みに負担を感じ、短縮や廃止を希望しているというものでした。
しかし結論から言うと、『キッズドア』がは夏休み廃止を求めて問題提起をしているわけではありません!
短縮や廃止を求める理由としては、
ざっくり言うと
- 子供が家にいると生活費がかかる
- 夏休みに特別な経験をさせる経済的余裕がない
といったものが主な理由でした。
問題を提起した認定NPO法人『キッズドア』とは?
キッズドアは、貧困家庭の子どもたちを支援する日本のNPO法人です。
「すべての子どもに教育の機会を!」を目指し、学習支援や食事支援などを提供しています。
主な活動内容
- 特に都市部の貧困家庭を中心に支援
- 無料の学習教室の運営
- 子ども食堂での食事提供
- 進学支援としての受験対策や情報提供
- 職業体験や文化活動を通じた社会体験
- オンラインでの学習支援も行う
\詳しくはこちらをご覧ください/
『キッズドア』が提言したのは実は「夏休み廃止」ではない!
結論から言うと
『キッズドア』が提言したのは、以下4点です。そのなかに「夏休み廃止」は含まれていません。
- 夏休みを迎える困窮子育て家庭に現金給付を
- 困窮子育て家庭の体験格差を埋める支援を
- 年収300万円未満の困窮子育て家庭への緊急支援を
- 困窮子育て家庭への賃上げを
どこにも「夏休み廃止」なんて書いてないよ?!どこに載ってるの?
厚生労働省に「緊急提言」をするにあたっての根拠となる「困窮世帯に向けたアンケート」に書いてあるんだよ!
\詳しくはこちらをご覧ください/
『キッズドア』が公表したアンケート内容
回答者の9割が母子世帯だったそう。
アンケートの結果をできるだけ分かりやすくまとめるね!
アンケートの前提条件はこちら
項目 | 内容 |
---|---|
目的 | 物価高騰の影響を受ける困窮子育て家庭の生活実態と支援ニーズを把握し、適切な支援施策の提言を行う。 |
対象 | キッズドア・ファミリーサポート登録世帯 |
調査期間 | 2024年5月27日~6月3日 |
回答数 | 1,821件 |
夏休み廃止か短縮が60%(廃止が13%、短縮が47%)という結果に!
夏休み廃止や短縮を求める理由はこれ!(複数回答、上位4項目)
理由 | 割合 |
---|---|
生活費がかかる(エアコン代など) | 78% |
昼食を準備する手間や時間がかかる | 76% |
特別な体験をさせる経済的な余裕がない | 74% |
必要な栄養を摂れない | 68% |
日々の食事・困っていることや支援がほしいことの一部を紹介
物価だけ上がって収入がらず、おまけに小学校に上がったため出費だけ増えほんときつい。正直心中しちゃう、考えちゃう人の気持ちがわかります。
物価高騰がすごいので、食べ物を満足に買えない。
中学生になり、なるべく部活動や塾にも通わせたいと思い、衣食住を極限まで切り詰めて生活しています
もう一度結論をお伝えしますね!
夏休み廃止はいつ何県で廃止になる?
結論:現時点では夏休みが廃止されるということは何も決定していませんので、いつからや何県で廃止するかについての情報は一切ありません。
夏休み廃止|高校生はどうなる?
結論:現時点では夏休みが廃止されるということは何も決定していませんので、高校生の夏休みも廃止するかについての情報は一切ありません。
ちなみに、前述のアンケート結果では、「高校生になり手当がなくなってさらに生活が苦しくなった」と回答している人が複数人いたよ
夏休み廃止|政府の税収は過去最高!
突然ですが、こんな事実をご存じですか?
2023年度の国の一般会計税収が72兆1千億円となることが1日、関係者への取材で分かった。過去最高だった22年度の71兆1373億円を上回り、4年連続で過去最高を更新した。
引用元:産経ニュース
つまり国がGETした税収は過去最高!
にも関わらず、困窮世帯の60%という半数以上が、経済的な理由により「子どもの夏休み短縮や廃止を希望」しているという衝撃の事実がお分かりいただけたでしょうか?
一生懸命働いて納税して、それでもお金に余裕がないから『夏休みをいっそ短縮か廃止してくれ』っていう人が出てきてしまうのはおかしいよ・・・
夏休み廃止|反対派の意見
夏休み廃止に対しては、世間でさまざまな意見が飛び交っています。
代表的な意見をそれぞれ3つピックアップしてご紹介します。
まずは「夏休み廃止反対」派の意見をご紹介します。
夏休み廃止反対①|子どもの楽しみを奪うのはかわいそう
長期休みにしかでいない経験がある。それを大人の勝手な事情で廃止にするのはかわいそう
今夏休みの廃止を叫んでいる大人は、自分が子どもだった時夏休みを満喫した記憶をどこに落としてきたの?かわいそうだよ
夏休み廃止反対②|教員の負担が増え退職者が増えそう
ただでさえ教員の業務量が半端なくて問題になっているのに、長期間の休みがなくなったら教員の魅力がなくなって退職者続出するのでは?
夏休みがなくなって親の負担が減る分しわ寄せは確実に教員に来る。これ以上教員の仕事を増やさないであげて!
夏休み廃止反対③|夏休み廃止になれば経済が回らなくなり、景気がさらに悪くなる
夏休み期間って、レジャー施設や旅行会社の書き入れ時なんじゃないの?夏休みなくなったら景気回らなくなるよ
今以上に景気悪くなるんだろうなあ
夏休み廃止|賛成派の意見
次に「夏休み廃止賛成」派の意見をご紹介します。
夏休み廃止賛成①|夏休みは光熱費が上がり生活が困窮する
子どもが自宅にいると光熱費が上がることは事実。
近所の貧乏の子は家のエアコンがつけられなくて色んなお店を徘徊してたよ
そもそも今の学校教室にはエアコンがあるから、長期間の夏休みをとるする必要がない
夏休み廃止賛成②|夏休みは給食がなくなるので昼食作りが大変
給食がなくなるのは本当に大変。共働きだから毎日お弁当を作らないといけないのがキツすぎる
専業主婦でも、40日間毎日子供の昼食を作るのは大変だし時間がかかる・・・
\夏休みの大変な昼食づくりは持ってきてもらうのもあり!/
引用元:わんまいる
夏休み廃止賛成③|共働きで夏休みは子どもの居場所がない
せっかくの夏休みでたくさん時間があっても、親は変わらず仕事なので一緒に過ごすことができない。
小4で学童に入れなくなったので、子どもの居場所がなくて申し訳ない。夏休みはなくてもいいと思う
それぞれの立場から、いろんな意見が寄せられました。
根本的な問題は、日本全体が貧しくなってしまったことによるものだという意見がよく見られました。
夏休み廃止|海外での夏休み事情は?廃止になった国はない!
世界各国で『夏休み』というものは存在し、廃止になった国は現時点ではありません。
ただし、夏休み期間の見直しをする動きは見られるようです。
海外での夏休み事情は?
海外での『夏休み』の期間はどうなっているか調査しました。
- アメリカ :約10〜12週間(一般的に6月初旬から8月末まで)
- イギリス :約6週間(7月下旬から9月初旬まで)
- オーストラリア:約6週間(12月中旬から2月初旬まで)
- イタリア :約3ヶ月間(6月初旬から9月まで)
- 日本 :約6週間(7月下旬から9月初旬まで)
夏休みを短縮し、他の時期に分散させている国はある!
例えば、アメリカでは「夏の学習損失(サマー・スライド)」を防ぐために、夏休みの期間を短縮し、その分を年間を通じて分散させる議論があります。
また、オーストラリアやイギリスでも、教育の質向上のために夏休みの期間について再検討する動きが見られます。
代表的な例をいくつか紹介します!
国名 | 地域 | 変更内容 | 目的 | 出典 |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 全国 | 夏休みを従来の10〜11週間から4〜6週間に短縮し、春や秋の中間休みを2週間に延長する提案が検討中。 | 学習の一貫性の向上、教師と生徒の福祉向上、経済的公平性の促進 | Netmums |
ベルギー | フランス語圏(ワロン地域およびブリュッセル) | 夏休みを従来の9週間から6-7週間に短縮。秋と春の休暇をそれぞれ2週間に延長。 | 長期の夏休みが子供たちの学力に与える悪影響を減らし、教育の不平等を是正すること | The Brussels Times |
イギリス | ウェールズ | 夏休みを1週間短縮し、秋の中間休みを2週間に延長。 | 長期休暇中の子供の学習損失や精神的な健康問題を軽減すること。特に社会的に脆弱な子供たちへの影響を減少させる | Wrexham.com Shropshire Star |
フランス | 夏休みを短縮し、他の休暇期間を調整する提案が検討中。 | 教育の不平等を減少させ、子供たちの学習損失を防ぐこと | The Brussels Times |
夏休みの期間について見なおす動きはあるようだけど、日本とは理由が違って「子供の教育のため」という理由なんだね!
一方日本での議論の理由が貧しさって、同じ先進国のはずなのに複雑・・・
まとめ:夏休み廃止はデマ!このアンケートによって、日本がどんどん貧しくなっていることが露呈した。
この記事では、夏休み廃止は本当か?そもそもなぜそのような話題になっているのか?廃止になるのはいつ何県かについてまとめました。
結果、
- 夏休み廃止については完全なデマ情報である
- NPO認定団体『キッズライン』のアンケート結果で「夏休み廃止・短縮希望者」がいるというキーワードだけにフォーカスされ騒がれているだけ
- 夏休み廃止・短縮については何も決定していないのでいつからや何県についての情報もない
- 夏休み廃止に対しては、賛成派も反対派もさまざまな意見があること
- 世界各国を見ても、夏休みを廃止した国はないこと
ということが分かりました。
夏休み廃止の議論の本質は、「子どもにお金がかかることを分かって産んだのに今さらわがままに騒いでいる親がいる」ということではなく、日本の貧困が根本的な問題であると私は思います。
このアンケートがきっかけで、生活困窮者の声が国に届き社会全体がいい方向に変化していけばいいですね。
もう少しで夏休みですね。
子どもも大人も、できるだけ楽しい夏を過ごしたいと心から願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
忘れてしまった人はジャンプしてね!
コメント